法改正アラート
要対応 施行済み 2026年4月1日施行

資源有効利用促進法の大幅改正——再生材利用義務化は大規模製造業者が主対象、中小は間接影響に注意

製造業(自動車・家電・容器包装)食品・流通業廃棄物・リサイクル業

公開日: 2026年4月7日

最重要ポイント

何が変わったか

「指定脱炭素化再生資源利用促進製品」を一定規模以上で製造・販売する事業者に再生材利用計画の策定・提出および定期報告が義務付けられた。不十分な場合は勧告・命令・企業名公表の行政措置が適用される。

誰が影響を受けるか

製造業(自動車・家電・容器包装)、食品・流通業、廃棄物・リサイクル業

何をすべきか

情報提供のみ — 規模要件未満の事業者に直接的対応義務なし

2026年4月1日、資源の有効な利用の促進に関する法律(資源有効利用促進法)の大幅改正が施行された。最大の変更点は「再生材利用の義務化」だが、直接の義務対象は製品の生産・販売量が政令で定める規模閾値(自動車1万台/年、プラスチック製容器包装1万トン/年、家電4品目各5万台/年)を超える事業者に限られる。この規模要件を下回る中小企業には直接義務は生じないが、大企業のサプライチェーンに組み込まれている場合は間接的な対応圧力が生じる可能性がある。

具体的な変更内容

改正により、以下の4つの措置が新設・強化された。

1. 再生材利用の計画策定・報告義務(新設)

「指定脱炭素化再生資源利用促進製品」(再生プラスチック等を原材料とする製品)を指定規模以上で製造・販売する事業者は、(a) 再生材利用促進計画の策定と主務大臣への提出、(b) 毎年の達成状況の定期報告が義務となる。取り組みが著しく不十分と判断された場合、主務大臣は勧告・命令を発動でき、命令違反時には企業名が公表される。

2. 環境配慮設計の認定制度(新設)

耐久性・修理性・資源効率の観点で優れた設計を行う事業者を「認定事業者」として認定し、金融支援・税制優遇等の特例措置を付与する。自発的に取り組む事業者には支援措置が活用できる。

3. GX原材料の再資源化支援(拡充)

バッテリー(LIB)・電子部品等の回収・再資源化に高い水準で取り組む事業者を国が認定し、廃棄物処理法上の業許可を不要とするなど許認可手続きを簡素化する。

4. CEコマース事業者への基準設定(新設)

シェアリング・リユース・レンタル事業者(CEコマース事業者)に対して資源有効利用の業種基準を設定し、市場規律を導入する。

対象事業者の範囲

直接の義務対象となるのは、以下の指定製品について政令で定める規模閾値を超える製造・販売事業者に限られる:

  • 自動車:年間生産・販売台数1万台以上
  • プラスチック製容器包装(飲料PETボトル以外):年間取扱量1万トン以上(生鮮食品トレー、惣菜・弁当容器等が重点分野)
  • 家電4品目(エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機):各品目5万台以上

これらの規模閾値は大手製造業者・大型流通業者を主な対象として設定されており、典型的な中小企業が直接義務対象となるケースは限定的である。ただし、自社の生産・販売規模が上記に近い場合は政令の最終確定内容を確認する必要がある。

間接影響への注意点: 大企業が義務対象となる場合、その部品・資材・包材調達先である中小企業に対して再生材対応を求める動きが取引条件として現れる可能性がある。特に食品・流通業向け容器包装メーカーや自動車部品製造業者は取引先の動向を注視することが望ましい。

まとめ

再生材利用義務の直接対象は大規模製造・販売事業者に限定されており、規模閾値未満の中小事業者には今次改正による法的義務は生じない。一方、大企業取引先として容器包装・自動車部品・家電部品に関わる中小事業者は、今後の取引条件変更リスクを含む間接的な影響について情報収集を続けることが推奨される。

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